協働ロボットがピッキング作業を行うデモ装置の写真

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自動化コンサルは必要か?依頼するメリットとSIerとの違いを整理

SIer選定判断

社内に自動化の知見がなく何を相談すればいいかも分からない…コンサルを使うべきケースとSIerとの違い

自動化コンサルとロボットSIerの違いは、役割で整理すると明確です。

コンサルは工場全体の戦略や構想を描く役割、SIerは設備を設計・製作して現場で動かす役割です。

そして中小工場の1〜数工程の自動化であれば、構想提案から入れるSIerへの直接相談で足りるケースが大半です。

展示会やセミナーの帰り、もらった名刺の束を前に手が止まっていないでしょうか。

「そもそも誰に何を相談すればいいのか」「コンサル料を払って提案書だけ残ったら意味がない」。

その迷いは、両者の守備範囲を知らないままでは解消できません。

この記事では、コンサルとSIerの違い、依頼するメリットが出るケース、相談前の準備までを整理します。

【この記事のポイント】

  • コンサルは「構想と戦略」、SIerは「設計・製作・立ち上げ」と役割がまったく違う
  • コンサルが活きるのは工場全体の改革や複数拠点など、大きなテーマのとき
  • 1〜数工程の自動化なら、構想提案型のSIerに直接相談する方が早くて安いことが多い

この記事の結論

  • 一言で言うと、コンサルの要否は「テーマの大きさ」で決まる
  • 最も重要なのは、実行まで責任を持つ相手がいるかどうか
  • コンサル費用は月額数十万円が一般的な相場で、設備費とは別にかかる
  • 何を相談すればいいか分からない段階なら、課題ヒアリングから入るSIerで十分動き出せる

自動化コンサルとロボットSIerは何が違うのか

両者の違いが分からないまま契約すると、「提案書はあるのに設備がない」という状態になりがちです。

まず役割・費用・中間の選択肢という3つの軸で整理します。

役割の違い:構想を描く人と、形にする人

自動化コンサルの仕事は、経営目線での現状分析と改革の方向づけです。

工場全体の生産性診断、自動化ロードマップの策定、投資優先順位の整理などが中心。

ただしコンサル自身は設備を作りません。

一方、ロボットSIer(システムインテグレーター)は、ロボットや周辺装置を組み合わせて実際に動く設備を設計・製作する会社です。

日本ロボットシステムインテグレータ協会に加盟する私たちのような会社は、工程分析から設計・製作・立ち上げまでを実務として担います。

つまり「考える」で終わるか、「動くまで」やるか。

ここが最大の違いです。

提案書の美しさと、設備が毎日安定して動くことは、別の能力だと考えてください。

費用と契約形態の違い

コンサルは顧問契約や プロジェクト契約が中心で、月額30〜100万円程度が一般的な相場です。

半年契約なら、設備を作る前に数百万円が出ていく計算になります。

対してSIerは、相談から概略仕様の提示・見積りまでは無償で対応する会社が多く、費用が発生するのは設備の発注後です。

協働ロボットを使うシステムなら本体300〜500万円程度、全体でその1.5〜3倍が目安。

正直なところ、限られた投資予算をどこに配分するかという問題でもあります。

構想づくりに数百万円をかける余裕がないなら、その分を設備側に回す判断は十分に合理的です。

なお、コンサル契約には成果物の定義という落とし穴もあります。

「報告書の納品」がゴールなのか、「設備が稼働するまで」なのか。

契約前にここを確認しないと、期待とのズレが生まれます。

「構想提案型SIer」という中間の選択肢

実は、SIerの中にも構想段階から入る会社があります。

私たち石川工機も、決まった仕様を作るだけでなく、現場確認と工程分析から「どの工程なら自動化が成立するか」を提案する構想提案型のスタイルです。

名古屋市内の機械部品加工の会社から「何を相談すればいいのかも分からない」という状態で問い合わせをいただいたことがあります。

資料は何もなく、あったのは「人が採れない」という悩みだけ。

現場を歩き、工程を一つずつ見ながら「ここは人の判断が必要」「この搬送は機械向き」と仕分けしていくと、2時間ほどで検討対象が2工程に絞れました。

「相談って、この状態からでいいんですね」と驚かれましたが、むしろ白紙からの相談の方が多数派です。

このレベルの構想整理であれば、コンサル契約なしで手に入ります。

コンサルが必要なケース・SIerで足りるケース

では、コンサルにお金を払う価値があるのはどんなときか。

判断を誤ると時間と費用の両方を失うので、ケースを分けて説明します。

コンサルを依頼するメリットが大きい3つのケース

一つ目は、工場全体・複数拠点の改革を計画しているとき。

個別の設備ではなく生産方式そのものを見直すなら、全体を俯瞰する専門家の価値は大きいです。

二つ目は、社内に推進担当を置けないとき。

自動化プロジェクトは業者との調整・社内合意・補助金申請と作業が多く、伴走者がいると失速しにくくなります。

三つ目は、業者の提案を評価する目が社内に全くなく、第三者の意見が欲しいとき。

複数SIerの提案を中立の立場で比較してもらう使い方です。

中小企業白書でも、外部人材の活用が中小企業の生産性向上策として挙げられています。

ケースによりますが、投資総額が数千万円を超える計画なら検討の価値があります。

逆に言えば、投資規模が数百万円クラスの案件でコンサル費用を上乗せすると、投資回収の計算はかなり苦しくなります。

テーマの大きさと費用のバランスで冷静に判断してください。

SIerへの直接相談で足りるケース

逆に、テーマが「この工程の人手不足を何とかしたい」「検査のばらつきをなくしたい」といった具体的な悩みなら、SIerへの直接相談で足ります。

三重県の自動車部品関連の会社では、以前に外部の専門家へ半年間の診断を依頼し、立派な報告書を受け取っていました。

しかし報告書の提案を実行に移す段階で「では誰が作るのか」が宙に浮き、1年近く止まっていたそうです。

私たちに相談が来たとき、担当者は「また分析だけで終わるのでは」と最初は半信半疑の様子でした。

現場確認のあと、報告書の構想のうち技術的に成立する部分と難しい部分を仕分けし、まず溶接工程の1台から着手。

立ち上げから数か月後、その担当者から「会議で次にやることが決まるようになった」と連絡をもらいました。

劇的な変化ではなく、会議が前に進むようになった。

実行部隊がいるとは、そういうことです。

図面や写真だけでも構いませんので、迷っている段階で一度石川工機に課題を投げてみてください

相談先を決める前に整理しておきたいこと

コンサルでもSIerでも、相談前に3つだけ整理しておくと話が早く進みます。

第一に、一番困っている工程はどこか。

第二に、困りごとの正体は人手か、品質か、納期か。

第三に、投資に使える予算の上限感。

逆に、自動化の方式や機種まで自分で決めておく必要はありません。

よくあるのが、調べ込んだ結果「協働ロボットを買いたい」と手段が目的化してしまうケースです。

手段の選定は、現場を見たプロと一緒に判断する方が失敗しません。

予算の上限感も、概算で構いません。

「500万円までなら稟議が通る」「数千万円なら補助金前提」といった温度感が伝われば、提案の精度は大きく上がります。

私たちは創業から52年、設備製作の現場で「確実に動く、無理のない自動化」だけを提案してきました。

相談の入り口は、悩みの言語化だけで十分です。

よくある質問

Q1. 自動化コンサルの費用相場はいくらですか?

A1. 顧問型で月額30〜100万円程度、スポット診断で数十万〜数百万円が一般的です。

設備費用とは別にかかるため、総投資額に占める割合を必ず確認してください。

Q2. SIerへの相談は本当に無料ですか?

A2. 多くのSIerは現場確認・概略提案・見積りまで無償です。

費用が発生するのは詳細設計や発注の段階からで、私たちも相談と工程分析から無償で対応しています。

Q3. コンサルとSIerの両方に頼むのはアリですか?

A3. 大規模案件ではアリです。

構想をコンサル、実装をSIerと分担し、責任範囲を契約で明確にするのが条件。

数工程の案件では費用が二重になりやすいです。

Q4. コンサルを選ぶときの注意点は?

A4. 製造現場の実務経験と、実行フェーズまで関与するかの2点です。

報告書の納品がゴールになっていないか、過去案件の「その後」を聞いて確認してください。

Q5. 何も資料がない状態でSIerに相談していいのでしょうか?

A5. 問題ありません。

体感では、相談の半数以上は「困りごとだけ」の状態から始まります。

現場を見て工程を分析するのはSIer側の仕事です。

Q6. 相談からどんな流れで進みますか?

A6. 私たちの場合、課題ヒアリング→現場確認・工程分析→自動化案の検討→概略仕様と見積り提示、という流れです。

その後の設計・製作・立ち上げまで含めて8ステップで進みます。

Q7. 補助金の相談はコンサルとSIerのどちらにすべきですか?

A7. 申請書づくりは認定支援機関や行政書士等が専門です。

ただし設備仕様や見積りは SIerの協力が必須なので、実際は両者と連携して進めるのが現実的です。

まとめ

この記事のまとめ:要点3つ

  • コンサルは構想を描く役割、SIerは動く設備を作る役割で、守備範囲がまったく違う
  • 工場全体の改革や複数拠点ならコンサル、1〜数工程の自動化なら構想提案型SIerで足りる
  • 相談前の準備は「困っている工程」「悩みの正体」「予算感」の3つだけで十分

まずは自社のテーマの大きさを見極めるところから始めてください。

どちらに頼むべきか、現場を見ないと判断がつかない案件も正直あります。

悩みが言葉になっていない段階でも構いません。

課題の整理から、石川工機へご相談ください

構想の壁打ち相手として使っていただくだけでも歓迎です。

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