名古屋のロボットSIerを比較する軸|何で選ぶと失敗しにくいのか
名古屋で複数のSIerに声をかけたが決め手がない…提案力・実績・保守で比較するときの評価軸
複数のSIerに声をかけて決め手がないのは、候補が悪いのではなく、比較の軸を決めずに各社の話を聞いているからです。
評価軸は「提案力」「実績」「保守」の3つに絞り、各軸3項目・計9項目を5点満点で採点してください。
この方式なら、印象や営業トークではなく点数で議論できます。
名古屋はSIerや商社の拠点が集まる地域で、声をかけること自体は難しくありません。
難しいのは、その後の決め方です。
机の上に3通の見積書。
金額は数百万円単位でバラバラ。
「どの会社の話も、それらしく聞こえた」
「安いところに決めて、あとで泣くのは嫌だ」
「上司には来週、結論を出せと言われている」
この記事では、名古屋市天白区で自動化設備を設計・製作してきた石川工機が、SIer比較を点数化する9項目の評価軸と、点が割れたときの決め方を解説します。
【この記事のポイント】
- 比較の軸は提案力・実績・保守の3つ。各軸3項目・計9項目を5点満点で採点する
- 提案力は「課題の言い換え」「数字の根拠」「代替案」で測る。金額は評価軸に入れない
- 同点で並んだら、質問への回答の速さと具体性、現場への再訪姿勢が決め手になる
この記事の結論
- 一言で言うと、決め手がない状態は「軸を3つに絞って採点表を作る」ことで解消できる
- 最も重要なのは、各社に同じ情報を渡し、同じ9項目で採点すること
- 見積り金額は採点表に入れず、点数が並んだあとの最後の比較材料にする
- 保守の軸は軽視されやすいが、導入後10年の付き合いを左右する
評価軸1・2|提案力と実績はこの3項目ずつで採点する
提案力の採点項目:言い換え・数字・代替案
提案力は、次の3項目で採点します。
1項目めは、課題の言い換え精度。
こちらが伝えた困りごとを、工程の言葉に翻訳して返してくるかです。
「人手不足で困っている」に対し、「ボトルネックは検査後の箱詰めで、ここを自動化すれば1直あたり1.5人分の工数が浮く」と返せる会社は、現場を見る目があります。
2項目めは、数字の根拠。
タクトタイムや能力の数字が、実測やテストに基づいているか、カタログ値の引き写しか。
3項目めは、代替案の有無。
本命案のほかに、段階導入案や「工程を変えれば設備が小さくなる」案を並べられるかです。
正直なところ、この3項目で各社の差が一番大きく開きます。
なぜ代替案が重要かというと、自動化には「現行のやり方をそのまま機械に置き換えるとコストが膨らむ」という落とし穴があるからです。
工程の順序や治具を見直せば、設備はひと回り小さくできる場合があります。
その視点を提案に盛り込めるかどうかは、設計と現場の両方を知っているかの試金石になります。
そして、金額をこの軸に入れないのがコツです。
安さは魅力ですが、前提条件が揃っていない段階の金額比較は、判断を濁らせます。
実績の採点項目:件数ではなく中身を3つの角度で見る
実績は件数の多さではなく、中身を採点します。
1項目め、類似性。
自社と近いワーク・近い工程の実績があるか。
2項目め、継続性。
同じ客先との取引が続いているか。
リピートは、導入後の満足度を映す鏡です。
当社の例でいえば、エンジン・ミッション用シール材塗布装置は400件以上の実績があり、30年以上取引が続く客先があります。
件数よりも「30年続いている」ことのほうが、評価材料としては重いと考えています。
3項目め、確認可能性。
写真や動画、可能なら見学で実物を確かめられるか。
ものづくり白書でも製造業の設備投資は省人化目的の比重が高まっていると報告されており、SIerの実績紹介も増えています。
だからこそ、「実績多数」の一言を鵜呑みにせず、3つの角度で点数をつけてください。
実例:採点表で3社を比べた厨房機器関連メーカー
名古屋市内の厨房機器関連の板金メーカーで、溶接工程の自動化を検討していた方の話です。
3社から提案を受けたものの決めきれず、社内会議のたびに結論が持ち越し。
気づけば、最初の問い合わせから3か月が過ぎていました。
会議の資料を作り直すだけの夜が続いていたそうです。
そこで9項目の採点表を作り、役員と現場リーダーの2人がそれぞれ採点する方式に変えました。
最初は「点数で決めるなんて乱暴では」と半信半疑だったそうです。
ところが採点してみると、2人の点数は8項目で一致。
唯一割れた「保守」の項目だけを各社に確認し直し、翌週の会議で発注先が決まりました。
決まった後、その方は「議論が『好き嫌い』から『どの項目の差か』に変わった」と話されていました。
持ち越し続きだった会議が1回で終わった。
変化としてはそれだけですが、3か月悩んだ本人にとっては大きな一歩だったはずです。
採点表づくりの前に、そもそも工程が自動化に向くかを知りたい方もいるはずです。
現場の動画があれば初期判断はできますので、候補を絞る前の壁打ち相手として石川工機の相談窓口を使ってください。
評価軸3の保守と、名古屋という立地の活かし方
保守の採点項目:体制・費用・改造対応
3つめの軸、保守は次の3項目です。
1項目め、復旧体制。
停止時に誰が、何時間で対応するか。
電話やリモートでの一次対応があるかも含みます。
2項目め、費用の明確さ。
保守契約の有無、点検や修理の費用の考え方が文書で示されるか。
3項目め、改造対応。
品種追加や能力アップの改造を、どの範囲まで受けるかです。
実は、比較検討の段階で保守の質問をする方は多くありません。
提案書の華やかさに比べて、保守は地味だからです。
ですが設備は10年単位で使うもの。
発注先と付き合う期間の9割以上は「導入後」です。
自動化設備は、導入後にどれだけ安定して稼働するかで投資の成否が決まります。
構造の妥当性や保守性、段取りのしやすさといった地味な設計品質は、保守の質問をぶつけたときの答えに透けて見えます。
「消耗部品はどれで、交換周期はどのくらいですか」と聞いてみてください。
即答できる会社は、長く使われる設備を作ってきた会社です。
軸の1本に据える価値は十分あります。
名古屋で比較するなら、距離は保守の採点に含める
名古屋近郊で候補を比較するなら、拠点からの距離は保守の採点に含めてください。
市内や近郊であれば、駆けつけは片道30分〜1時間圏。
立ち上げ期の微調整も、電話した当日に来てもらえる距離感です。
一方で、遠方の会社が悪いという話ではありません。
広域に拠点を持つ会社には、複数工場への展開力という別の強みがあります。
ケースによりますが、1つの工場で1〜2工程を自動化する案件なら、近さは点数に反映してよい実利です。
当社も名古屋市天白区を拠点に、愛知県全域と東海3県へ対応しています。
これは当社を選ぶ理由としてではなく、「あなたの候補リストの各社は、おたくの工場まで何分ですか」という採点項目として使ってください。
実例:同点で並んだ2社を分けた、回答の速さと再訪
アルミダイカスト関連の部品工場では、採点の結果、2社がほぼ同点で並びました。
提案内容も金額も大差なし。
担当の方は最後の決め手を探して、両社に同じ追加質問を3つ送りました。
1社は3日後に文書で回答し、うち1問には「現場を再確認させてほしい」と再訪を申し出た。
もう1社は1週間後、口頭での回答でした。
どちらも誠実な対応です。
ただ、その方が選んだのは前者でした。
理由を伺うと、「導入後に困ったときも、この速さと確かめる姿勢で動いてくれると思えたから」。
稼働から半年、実際に品種追加の相談への対応も速く、選定時の予想は外れていないそうです。
迷ったときは、意図的に宿題を出してみる。
回答の速さと具体性は、その会社の平常運転を映します。
提案の場は各社とも一番良い顔を見せる場面ですから、そこだけで判断せず、少し負荷をかけたときの動きを見る。
最終局面で有効な、公平な確かめ方です。
よくある質問
Q1. 評価表はどうやって作ればいいですか?
A1. 提案力・実績・保守の3軸に各3項目、計9項目を並べ、5点満点で採点します。
現場リーダーと決裁者の2人以上で別々に採点すると偏りが減ります。
Q2. 見積り金額はどう扱えばいいですか?
A2. 採点表には入れず、点数が並んだときの最後の比較材料にします。
前提条件が違う金額を最初に比べると、判断がぶれます。
Q3. 点数が同点で並んだらどうすればいいですか?
A3. 両社に同じ追加質問を出し、回答の速さと具体性、再訪の姿勢で判断します。
対応スピードは導入後の付き合いの予告編です。
Q4. 保守は何を確認すればいいですか?
A4. 停止時の復旧体制と時間、費用の考え方、改造対応の範囲の3点です。
拠点から自社工場までの距離も採点に含めてください。
Q5. 実績は件数を聞けば十分ですか?
A5. 不十分です。
自社と近い工程の実績か、取引が継続しているか、実物を確認できるかの3点で中身を見てください。
Q6. 名古屋市内で候補は何社くらいに絞るべきですか?
A6. 2〜3社が目安です。
タイプの違う会社(メーカー系・独立系SIerなど)を混ぜると、提案の幅が比較できます。
Q7. 提案を受ける前に自社で準備することはありますか?
A7. 対象工程の動画・ワークの寸法重量・生産量の3点です。
各社に同じ情報を渡すことが、公平な採点の前提になります。
まとめ
この記事のまとめ:要点3つ
- 決め手がないのは軸がないから。提案力・実績・保守の3軸9項目で採点表を作る
- 提案力は言い換え・数字・代替案、実績は類似性・継続性・確認可能性で測る
- 保守は距離と復旧体制まで採点し、同点なら追加質問への対応で決める
まずは手元の提案書を9項目で採点するところから始めてください。
採点表を作る前の段階でも構いません。
工程の動画と写真があれば、自動化の成立条件は初期判断できます。
名古屋近郊で候補をお探しなら、比較リストの1社として石川工機へお声がけください。
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